分詞構文の使い方をマスターする 英語文法解説 上級編 part 58

文法解説-上級編
この記事では、英語の学習塾で8年以上の指導経験がある筆者が、分かりやすく易しい英文法解説をしています。ケンブリッジ大学で出版された文法書シリーズを参考にしており、初級編・中級編・上級編のそれぞれを解説しています。簡単なイラストを交え、中学生から社会人まで、幅広い層に対応できる英語の文法学習を提供しています。筆者は生徒たちから「分かりやすい!」と評判であり、その指導経験を活かした文章が魅力です。ぜひ、英語の学習に役立ててみてください。
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第58回:分詞構文が表すこととは何かを確認する。

分詞構文って何?という疑問を解決します!

Q. この記事で、一番大事なことって何?

A. 大事なことを、1枚の画像にまとめました。

いちいちノートにまとめるのが面倒だという方、また、
ノートにまとめることが苦手だという方は、ご活用ください。

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分詞構文とは

  1. 動詞の現在分詞形(-ing)や過去分詞形(-ed)の分詞節を、副詞的な意味で使用することができます。これらはしばしば、出来事のタイミングや原因、結果に関する情報を補足します。

    例えば、「Opening her eyes, the baby began to cry.」これは「彼女が目を開けた時に…」という意味です。また、「Faced with a bill for £10,000, Ivan has taken an extra job.」という文では、「彼が1万ポンドの請求書に直面したため…」という意味になります。また、「Looked after carefully, the plant can live through the winter.」これは「適切に世話をすると、その植物は冬を生き延びることができる」という意味になります。さらに、「Having finished the book, I had a holiday.」これは「本を読み終えたので、休暇を取りました」という意味です。

    このように、分詞節はイベントのタイミングや原因、結果についての情報を補足します。

  2. 分詞節の暗黙の主語(つまり、明示的には言及されていない主語)は、通常、主節の主語と同じです。

    例えば、「Arriving at the party, we saw Ruth standing alone.」という文では、「パーティーに到着した時、私たちはルースが一人立っているのを見ました」という意味になります。
    ただし、時には暗黙の主語が主節で言及されないこともあります。例えば、「Having wanted to drive a train all his life, this was an opportunity not to be missed.」と言うことができます。
    しかし、口語や文章では、分詞節と主節で異なる主語を避けるようにするのが望ましいです。したがって、「Turning round quickly, the door hit me in the face.」という文は、「私が素早く振り返った時、ドアが私の顔に当たりました」という意味ですが、分施設の主語が「I」なのに対し、2つ目の文の主語は「the door」になっているので、「When I turned round quickly, the door hit me in the face」のように、接続詞を活用して、主語を明記する事が好ましいです。

  3. 形式的な英語では、分詞節には独自の主語があることがあります。この主語は通常、代名詞を含むことが多いです。

    例えば、「The collection of vases is priceless, some being over 2000 years old.」という文では、「数々の壺のコレクションは貴重で、その中には2000年以上のものもある」という意味になります。また、「Her voice breaking with emotion, Vasiliki spoke about her father’s illness.」と言うことができます。これは「感情で声を詰まらせながら、ヴァシリキは父の病気について話しました」という意味です。このように、分詞節は主節で与えられた事実についての情報を提供するために使用されます。
  1. 分詞節で「not」を使用する場合、通常は分詞の前に置かれます。ただし、意味によっては分詞の後に続けることもあります。
    例えば、「Not understanding the rules, I found the cricket match boring.」と言うことができます。これは「ルールが分からなかったため、私はクリケットの試合を退屈だと感じました」という意味です。また、「Hoping not to be recognized, I chose a seat in a dark corner.」と言うことができます。これは「認識されないことを願って、私は暗い角に座席を選びました」という意味です。

  2. もし主節のアクションが分詞節の出来事の結果である場合、現在分詞(-ing)ではなく、having + 過去分詞の形式を使用します。
    例えば、「Having broken her leg the last time she went, Giorgia decided not to go on the school skiing trip this year.」と言うことができます。これは「前回のスキー旅行で足を骨折したため、ジョージアは今年の学校のスキー旅行に参加しないことにしました」という意味です。また、「Taking off his shoes, Ram walked into the house.」と言うこともできます。(「靴を脱ぐと、ラムは家に入りました」という意味です。)ただし、「Running across the field, I fell and hurt my ankle.」と言うこともできます。(「畑を走っている最中、私は転んで足首を痛めました」という意味です。)このように、分詞節の行動が主節の行動よりも先に完了している場合、類似の意味を持つ現在分詞(-ing)節またはhaving + 過去分詞節のどちらを使用しても構いません。

以上が、「副詞的意味を持つ分詞節」(=分詞構文)についての解説です。これらの構文を使用することで、文章をより詳細かつ効果的に表現することができます。注意点としては、文脈に合わせて分詞節の主語や位置を適切に使い分けることが重要です。

具体例

  1. Present Participle (-ing) Clause:
  • Singing loudly, Sarah entertained the crowd. (= While she was singing loudly…)
  • Packed with essential nutrients, the smoothie is a healthy breakfast option. (= Because it is packed…)
  • Watching a thrilling movie, I forgot about all my worries. (= When I was watching…)
  1. Past Participle (-ed) Clause:
  • Excited about the upcoming vacation, they packed their bags. (= Because they were excited…)
  • Exhausted from the long journey, the hikers took a break. (= As they were exhausted…)
  • Confused by the complex instructions, he sought assistance. (= Because he was confused…)
  1. Participle Clause with its Own Subject:
  • Covered in colorful paint, they looked like walking art pieces.
  • Having studied all night, she felt prepared for the exam.
  1. Participle Clause with “Not”:
  • Not knowing the answer, she decided to ask the teacher. (= because she didn’t know the answer)
  • Hoping not to be caught, the thief moved stealthily through the dark. (= The thief hoped that he wouldn’t be caught)
  1. Having + Past Participle Clause:
  • Having missed the train, they had to find an alternative mode of transportation. (= After they had missed the train…)
  • Being warned about the dangers, the tourists proceeded with caution. (= After they had been warned…)

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Q. この文法はどうやって使うのでしょうか?

A. 今回文法を活用した会話文を見てみましょう。

Opening the door, she stepped into the room.
(ドアを開けて、彼女は部屋に入りました。)

What did she see?
(彼女は何を見たの?)

She saw a beautifully decorated living room.
(彼女は美しく飾られたリビングルームを見ました。)

Faced with such elegance, she felt a sense of awe.
(美しさに直面して、感嘆したんじゃない?)

Exactly. Looked after with such care, the house felt warm and inviting.
(まさにその通り。そんな丁寧に手入れされた家は、温かく魅力的に感じられました。)

Having been meticulously maintained, it was evident that the owners took pride in their home.
(徹底的にメンテナンスされていたことから、オーナーが自分の家に誇りを持っていることは明らかだったんだね。)

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Q. この記事の要点は?

A. 分詞構文の使い方を確認しました。

  • 現在分詞(-ing)や過去分詞(-ed)節は、副詞的な意味を持つ節として使用できる。
  • これらの節は、出来事のタイミング、原因、結果に関する情報を提供することがよくある。
  • 暗示された主語は通常、主節の主語と同じである。
  • ただし、時には暗示された主語が主節で言及されないこともある。
  • 形式的な英語では、分詞節には独自の主語がある場合があり、しばしば代名詞が含まれる。
  • 分詞節に否定(not)を用いる場合、通常は分詞の前に置かれる。
    ただし、意味によっては分詞の後に置かれることもある。
  • 事象の結果として主節の行動が起こる場合、present participle(-ing)節の代わりにhaving + past participleの節を使用することがある。
  • present participle(-ing)節とhaving + past participle節は、分詞節の行動が主節の行動よりも前に完了している場合に類似した意味を持つことがある。

次回の文法解説は?

この記事を作る際に参考にした文法の解説書になります。
すべて英語で書かれていますが、練習問題が付いてます。
イギリス英語なので、スペル等の表記が異なる部分もありますが、
「使い方を練習したい」「繰り返し問題を解きたい」
という方は、使ってみても良いかもしれません。

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