第31回:「have to」と「must」が表すニュアンスの違い
初級編の解説でも少し触れていますが、
改めて、「have to」と「must」の違いを確認します。
Q. この記事で、一番大事なことって何?
A. 大事なことを、1枚の画像にまとめました。
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Q. そもそも、「have to」と「must」が表す意味は?
A. どちらも、「〇〇しなければならない」と訳されます
それぞれ、細かい意味やニュアンスを確認してみましょう。
「have to + 動詞の原形」が表すこと
- 何かをする必要がある
- 何かをせざるを得ない
「have to + 動詞の原形」には、これらのニュアンスが含まれます。
否定文や疑問文では「do」を活用し、
・「will have to + 動詞の原形」:〇〇しないといけないだろう
・「be going to have to + 動詞の原形」:〇〇しないといけないだろう
・「might have to + 動詞の原形」:〇〇しないといけないかもしれない
といった表現を作ることも可能です。
「must」が表すこと
「must」も「have to」と似たような使い方をします。
ただし、「might must」のように、助動詞を並べることはできないので、
気を付けるようにしましょう。
- 自分の意見を述べるときには、
「must」「have to」のどちらも使えます。
「have to」だけが表せること
- 何かをせざるを得ない
- 余儀なく何かをしないといけない
自分の意見ではなく、
「〇〇しないといけない状況に追い込まれている」時は、
「have to」しか使えません。
「must」だけが表せること
- ルールや指示が書かれる場合
つまり、ルールブックや、指示書のようなものでは、
「must」が活用されます。
注意点としては、「must」には、過去形がありません。
過去に「〇〇しなければいけなかった」ことを表す時は、
「had to」を使うようにしましょう。
「must not」と「don’t have to」は完全に異なる
- must not + 動詞の原形
:〇〇しない必要がある=〇〇してはいけない - don’t have to + 動詞の原形
:〇〇する必要はない(けど、〇〇したいならしても良い)
それぞれの表現について、例文も合わせて確認してみましょう。
---
Q. これらの表現を使うと、どんな文ができるの?
A. 例文を何個か書いておきます。
We have to open the window.
(私達は窓を開けないといけない。)
What time do you have to go ?
(何時に出かけないといけないの?)
How long did you have to wait ?
(どれくらい待たないといけなかったの?)
I had to do everything by myself.
(私は自分で全部しないといけなかった。)
I don’t have to do these things now.
(私はいま、これらのことをする必要はない)
You mustn’t forget what I told you.
(あなたは、私が言ったことを忘れてはいけません。)
I mustn’t eat too much.
(私は、ご飯を食べすぎてはいけません。)
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Q. これらの表現は、どんな時に使えるの?
A. この表現が使える場面をイラストにしてみました。
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補足:イラストの日本語訳
What do I have to do next ?
(次に何をしないといけないのですか?)
You have to check this list.
(このリストをチェックしないといけません。)
After checking this list, must I do this work ?
(リストを確認したら、この仕事をしないといけないのですか?)
Yes, but you must check this list first.
(うん。でも最初にリストをチェックしないといけません。)
What is the problem for now anyway ?
(ところで、今の問題点ってなんですか?)
You must check and think that by yourself !
Why don’t you try to solve problems before you ask ?
(自分で確認して考えないといけません!
なんで聞く前に問題を解決しようとしないのですか?)
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Q. この記事の要点は?
A. 「have to」と「must」の違いを確認しました。
自分の意見の場合には、どちらも使える。
ある状況に追い込まれている=「have to」
ルールブック=「must」
のように、使う場面をイメージすると分かりやすいと思います。
文法は、スポーツで言うところのルールブックみたいなもの。
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英語を使うとは、スポーツで言うと、試合に出るようなもの。
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次回の文法解説は?
「must/mustn’t」と「need not」
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