関係代名詞(継続用法)と前置詞の位置 英語文法解説 中級編 part 96

文法解説-中級編
この記事では、英語の学習塾で8年以上の指導経験がある筆者が、分かりやすく易しい英文法解説をしています。ケンブリッジ大学で出版された文法書シリーズを参考にしており、初級編・中級編・上級編のそれぞれを解説しています。簡単なイラストを交え、中学生から社会人まで、幅広い層に対応できる英語の文法学習を提供しています。筆者は生徒たちから「分かりやすい!」と評判であり、その指導経験を活かした文章が魅力です。ぜひ、英語の学習に役立ててみてください。
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第96回:「前置詞+関係代名詞」になる時。

「前置詞+関係代名詞」の形や、
「which」を使った表現などを確認します。

Q. この記事で、一番大事なことって何?

A. 大事なことを、1枚の画像にまとめました。

いちいちノートにまとめるのが面倒だという方、また、
ノートにまとめることが苦手だという方は、ご活用ください。

関係代名詞・継続用法と前置詞の位置のまとめ画像

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Q. そもそも、どんな時に
「前置詞+関係代名詞」の形になるの?

A. 関係代名詞「whom / which」を継続用法として使うときです。

文章全体の形を見ながら、この文法が、
どんな風に使われているのかを見てみましょう。

「前置詞+関係代名詞」(継続用法)

  • to whom / with whom / about which / without which など
    ex) Fortunately we had a good map,
    without which we would have got lost.
    (幸運にも、良い地図があった。それがなければ迷っていた。)

どの前置詞を使うのか。それは、
「関係詞節の一番最後の動詞の後に続ける前置詞」です。
上記の例文だと、「lost」の後に、「without (a good map)」と続きますが、
それが、関係代名詞「which」の前に使われています。

会話等においては、「前置詞+関係代名詞」の形になることは、あまりないです。
会話などでは、前置詞は、関係詞節の最後に置かれます。
(上記の例文では、「lost without」となります。)

特に、「前置詞+whom」の形は使われますが、
「前置詞+who」の形は、使われないので、気をつけましょう。

「all of / most of + whom / which」の形

  • ex) They asked me a lot of questions, most of which I couldn’t answer.
    (彼らは私に多くの質問をしたが、
    聞かれたことの多くに答えられなかった。)

関係代名詞の継続用法では、上記のような表現もできます。
他にも、

  • none of
  • neither of
  • any of
  • either of
  • some of
  • many of
  • much of
  • (a)few of
  • both of
  • half of
  • each of
  • one of
  • two of

といった表現と、「whom / which」を組み合わせることも出来ます。

また、
「the cause of which…:〇〇の原因」
「the name of which…:〇〇の名前」
といった言い回しも可能です。

「which」を使った表現

  • ex) Joe got the job. This surprised everybody.
    (ジョーは仕事を得た。このことは皆を驚かせた。)
    → Joe got the job, which surprised everybody.

「which」を使うことで、「その事実は…」と
情報を付け加えて、1文にすることも出来ます。

例文と合わせて文の形などを確認してみましょう。

---

 

Q. これらの表現を使うと、どんな文ができるの?

A. 例文を何個か書いておきます。

  • Ten people applied for the job, none of whom was suitable.
    (10人の人が仕事に申し込んだが、誰も適した人はいなかった。)
  • She has got two computers, one of which she hardly ever uses.
    (彼女は2台のパソコンを持っているが、そのうち一台はほとんど使ってない。)
  • I sent for two e-mails, neither of which she replied to.
    (私は2通、メールを送ったが、彼女はそのどちらにも返信しなかった。)
  • There were a lot of people at the party, only a few of whom I knew.
    (パーティーには多くの人がいたが、数人しか知らなかった。)
  • We drove along the road, the sides of which were lined with trees.
    (私達は、道路沿いに走った。その両脇には、木が植えられていた。)
  • The building was destroyed in a fire, the cause of which was never established.
    (建物は火事で倒壊した。その火事の原因は解明されていない。)

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Q. これらの表現は、どんな時に使えるの?

A. この表現が使える場面をイラストにしてみました。

イラストで分かる関係代名詞の使い方

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補足:イラストの日本語訳

※注)多少、意訳しております。

I heard that he changed his job, which surprised me the most.
(聞いたところによると、彼は転職したらしい。それが一番ビックリした。)

I think it’s natural. He bought many books, each of which would
give him good knowledge.
(当然だよ。彼はたくさん本を買ってたし、そのどれもが
彼に良い知識を与えたんだよ。)

Did he complain about previous job?
(彼は前の仕事について不満でもあったの?)

No, he didn’t. When I heard that news, I thought he should consider
about his situation and what he wants to do.
(いや、特に。その知らせを聞いた時、もっと自身の状況とか、
したいことを、彼は考えるべきだと思ったけどね。)

Why did he change his job, then?
(じゃあ、何で仕事を変えたんだろう?)

I don’t know, but I think
how to spend our own time will be the most important.
(分かんない。けど、自分自身の時間をどう使うのかが
一番大切だと思うよ。)

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Q. この記事の要点は?

A. 「前置詞+関係代名詞」について確認しました。

「継続用法」として使う場合、前置詞は、
「whom / which」の前に置かれることもあるということ。
また、特に「which」は、
様々な表現と組み合わせて使えるということを理解しておきましょう。

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次回の文法解説は?

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